ご挨拶
- home
- ご挨拶

筑波大学医学医療系 救急・集中治療医学
教授 井上 貴昭
このたび、第52回日本熱傷学会総会・学術集会の主催をおまかせいただくことになりました。伝統ある本学会の会長を務めさせていただくこととなり、大変光栄に感じております。本学会が茨城県で開催されるのは、本学会設立以来初めてであり、皆様に学研都市・つくばにお越しいただけることを大変嬉しく思います。
今回のテーマですが、『熱傷診療 KING & QUEEN 〜みんなで繋ぐ熱い襷〜』とさせていただきました。熱傷の診療は、救命処置、集中治療、感染制御、栄養管理、創閉鎖、機能再建、さらに整容的側面に至るまで、極めて多岐にわたる専門性が求められる“究極の集学的医療”です。形成外科、救急科、集中治療科、皮膚科、リハビリテーション科、精神科、理学療法士、看護師、薬剤師、臨床工学士、栄養士、社会福祉士など、多職種・複数診療科の密な連携なくしては成り立ちません。まさに「KING & QUEEN」、すなわち全領域を包含し、チームとして支え合う医療の象徴といえます。
そして、本学会が長年にわたり先人たちの努力によって築き上げられてきた知識と経験の“襷”を、今こそ次世代へとしっかりと繋ぎ、熱傷医療の未来をともに形づくっていきたいという熱い思いを、このテーマに込めました。
開催地であるつくば市は、かつて1985年につくば万博(国際科学技術博覧会)が開催され、最先端の科学技術と豊かな自然が共存する日本有数の研究学園都市です。筑波大学や産業技術総合研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)をはじめとする数多くの研究機関が集積し、日々“未来”を創る研究が行われています。つくばの「知のネットワーク」は、私たちが目指す“連携”や“多職種の協働”とも強く通じ合うものであり、本学術集会の熱い思いを象徴する場にふさわしいと考えております。本学会では、つくばにゆかりのある方々の特別講演を数多く企画しております。初夏の緑多いつくばの街に皆様がお越しいただけることを楽しみに鋭意準備を進めていきたいと思います。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。