ご挨拶
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日本外科代謝栄養学会第62回学術集会
会長 鍋谷 圭宏
千葉県がんセンター副病院長
(食道・胃腸外科/NST)
千葉大学医学部臨床教授
この度、日本外科代謝栄養学会第62回学術集会(JSSMN2025)を、2025年7月3日(木)~4日(金)に東京で開催させていただきます。本学会は術後代謝研究会として1965年に設立され、1981年に日本外科代謝栄養学会と改称されて、2025年に60年を迎えます。このように歴史と伝統があり、この専門分野の学術的な議論の場として発展してきた本学会の節目にあたる年の学術集会会長の任を、私に与えて下さいました本学会役員はじめ全ての会員の皆様に心から感謝申し上げます。これまで、私の母教室である千葉大学第二外科(現 大学院先端応用外科学/食道・胃腸外科)同門では、1984年の第21回を当時の佐藤 博教授が、1996年の第33回を小越章平先生(高知医科大学第二外科教授)が、2001年の第38回を平澤博之先生(千葉大学救急医学教授)が、2012年の第49回を織田成人先生(千葉大学救急集中治療医学教授)が、それぞれ学術集会を開催されています。本学会の発展に貢献された偉大な先達には到底及びませんが、同門の一人として私もこの大役を大変光栄に存じますと共に重責に身が引き締まる思いです。
私は1985年に千葉大学を卒業し、当時の第二外科に入局し、小越章平先生が作られた生化学研究室で碓井貞仁先生、坂本昭雄先生のご指導を受け、初めて発表した全国学会が1988年の本学会第25回学術集会(阿部令彦会長)でした。当時は、一般演題も含めてセッションごとに全ての演者が壇上に上がり議論を交わす形式で、実は私はとても辛い時間を過ごしました。しかし、その時に先輩方に「教わり」激励されたことが糧になり、その後も多くの仲間と楽しく外科代謝栄養学を「学ぶ」ことが出来ました。ちょうど最近、学会のホームページも刷新されましたが、「本学会の歴史」に書かれている2010年から始まった教育セミナーに長く関わり、2014年の理事職拝命後は、織田成人先生の後を受けて教育委員会委員長として「教える」という仕事を任されました。こうした経験から、外科・救急領域の総論の知識と研究が如何に重要かを多くの医師に伝えないといけないと感じてきました。さらに最近では、この領域でもチームでの診療が必須となり、医師だけでなく歯科医師や多くのメディカルスタッフもこの代謝栄養学を学ぶべき時代となりました。そこで、今回の学術集会のテーマを「教わり、学び、教える-外科代謝栄養学の伝承」とさせていただきました。「教わり、学び、教える」どのステージの医師・歯科医師・メディカルスタッフも、これからの外科代謝栄養学の伝承について考えていただけるような学術集会にしたいと思います。ぜひ、皆様の実臨床での経験や多方面からの研究成果を発表していただき、活発な意見交換の場となりますよう、ご支援いただきたいと思います。
第62回学術集会の会場は、2023年の第60回と同じ東京のシェーンバッハ・サボーです。参加者の皆様にとって楽しく有意義な学術集会になりますように、誠心誠意準備して参ります。例年通り、7月3日には第31回侵襲とサイトカイン研究会も同じ会場で開催され、全国からのアクセスも良好です。多くの皆様と東京でお会いできますことを楽しみにしておりますので、どうぞ宜しくお願い致します。
2024年8月吉日